桜櫓館は、大館町長を務めた桜場文蔵氏が昭和8年(1933)に建てたもので、たびたび大火に見舞われた大館旧市街地にあって、奇跡的に残った昭和初期の貴重な木造建築です。桜場文蔵氏は、秋田犬保存会の第3代と第6代の会長を通算14年務め、秋田犬の保護や繁殖、普及活動に大きく寄与しました。

 建物は、木造2階建の洋室を備えた和風住宅で、四方にガラス窓を配した展望台は、2階の屋根から突き出るように見える特徴を持ち、複雑で変化に富んだ外観です。

 外壁は基本的に土塗り壁に漆喰仕上げが施され、部分的に板張りによる仕上げがされています。杉の良材がふんだんに使われた内部は、質の高い空間が創出され、建具や付書院に優れた技能が発揮されています。

 現存する棟札によると設計者は小野熊蔵氏・石田常吉氏、大工棟梁は越後甚吉氏です。

 平成11年(1999)7月に国登録有形文化財に登録されました。

 令和2年度に行っていた耐震補強工事を終えて、令和3年4月1日から見学、貸館を再開しました。

施設概要

名称  大館市桜櫓館
所在地  大館市字中城13-3

国登録有形文化財

登録年月日

 平成11年7月8日
設計  小野 熊蔵・石田 常吉
棟梁  越後 甚吉
面積  敷地 1,136.89㎡ 建物 310.26㎡
建物構造  木造2階建(展望台付)
施設の概要  大広間、洋室、和室(2階)、展望台、庭園
管理運営  大館市建設部まちづくり課

開館時間 

 4月~10月:10時~17時

 11月~3月:10時~16時

休館日  毎週月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始(12/29~1/3)

施設見学

・施設見学は無料です。事前の申し込みの必要はありません。
 閉館の30分前までにご入館ください。 

・来館者数集計のため、入館者カードの記入にご協力ください。

・館内の撮影は原則可能ですが、長時間(30分を超える)の撮影や機材等(三脚やレフ板)を使用し場所を占有しての撮影は、見学者の妨げになりますのでご遠慮ください。
 なお、機材等(三脚やレフ板)を持ち込んで撮影する場合については、撮影の目的に関わらず、桜櫓館の使用許可手続きを行ってください。